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執筆者の写真東京若手議員の会

【研修】東京若手議員の会 研修会(第一回)を実施しました!

2020年11月19日に、東京若手議員の会 第一回研修会(多摩地区)を実施しました。参加議員から当日の感想が届きましたのでご紹介させて頂きます。



 

研修①「多様性を認め合い、人権を尊重する自治体を実現するために」

石坂わたる・中野区議会議員




11月19日の研修「多様性を認め合い、人権を尊重する自治体を実現するために」に参加を致しました。

内容としてはLGBTに関する内容であり、LGBTの当事者の兄弟と言う立場からの体験に基づく話も聞くことができる貴重な機会となりました。


また、同性パートナーシップ制度のある自治体に住む人が、全日本国民の30%を超えたという明るい話題や、社会的認知が徐々に広がる中で、同僚や近所の人がLGBTであっても「嫌ではない」「どちらかといえば嫌ではない」と答える人が増える半面で自分の子どもや兄弟がLGBTであることは「嫌だ」「どちらかといえば嫌だ」という割合がまだ高いというまだ残る課題、各自治体のパートナーシップ制度の特徴やパートナーシップ制度以外の取組(人権啓発や制服の選択など)についても分かりやすい内容となっていました。


また、質疑応答の時間やその後の会場でも様々な疑問や意見が出され、充実した研修会となりました。

なお、私自身はLGBTの一当事者(ゲイ男性)でもあるため、今後それぞれの自治体でのこのテーマで若市議(=若手市議会議員の会)の仲間が熱心に学び・考えてくれることについて期待が膨らむ機会ともなりましたし、加えて、各地でLGBT当事者と地元の地方議員とが建設的な懇談・懇親が深められる機会を増やしていくことの重要性についても感じられる機会となりました。


 

研修②「調布市子ども・若者総合支援事業『ここあ』について」

岩永ひさか・多摩市議会議員




調布市の子ども・若者総合支援事業「ここあ」。この事業は困難を抱える中学生以上の子ども、若者や家族に対し、相談、居場所の提供や学習支援を三本柱として展開しています。

不登校、ひきこもりの増加、あるいは、家庭の所得の違いによる子ども格差が生じている現実に目を向け、解決しようとする取り組みです。


調布市ではこの事業を社会福祉協議会に実施し、委託をしています。この事業に類似した取り組みは各自治体でも実施されていますが、新たな取り組み分野でもあり、利用する子どもたちや家族の満足と納得度を高めていくための道のりは険しいという印象です。そんな中、他市に先駆けて取り組んでいる「ここあ」には以前から注目をしていました。


今回、ヒアリングをさせていただき、痛感したことは「縦割り行政」の壁を乗り越えるリーダーシップの重要性。実は「ここあ」を支える予算は児童青少年課、子ども家庭課、生活福祉課と3つの課から支出し、工面されていましたが、事業のスタート当初からこの体制が組まれていたということに驚きました。当時の部長の強い意向があってのことだと伺い、「なるほど」と思った次第です。新たな取り組みをするためには財源支出についても努力が必要となりますが、役所の理屈ではなく、支援を必要としている市民の立場に立ち、よりよい行政サービスをつくっていくという視点で考えれば、調布市のように既存の事業などとも組み合わせながら、事業内容の充実や発展をめざすことが求められます。

私の住む多摩市でも子どもや家族の相談、学習支援を実施していますが、国や東京都の縦割り行政をそのまま受けた形で現場での事業展開を行っており、やや硬直化しているような気がします。事業効果をより高めていくためには調布市のような連携体制を敷き、そこに管理職のリーダーシップが発揮されなければならないと確信します。


結局、「誰のための事業なのか」…利用対象となる子どもやその家族にとってより良く、そしてまた最善をめざすものになっているのかをどこまで問うてきたのか。そして、そのうえで事業立案と実施をしているのかだと思います。役所の提供するサービスがどうあれば「よりベストに」近づくのか、議論した末の事業展開が着実に重ねられているような気がしました。


実際には役所内での連携にも苦労はあり、そしてまた、事業を受託している社会福祉協議会側とも日々、かなり綿密なやり取りを重ねながら、事業が推進されている印象を持ちました。ただ、子どもたちが抱える困難に対応するためにはまだまだ事業の充実が必要という意識は現場レベルでは一致しているようです。子どもたちを支援する大学生ボランティアの確保、より調布市内広範囲から「ここあ」の支援を必要とする子どもたちが来所できるような体制づくりなども今後の課題かもしれません。そして、もう一つ、教育委員会との連携も今後さらに進めていくことも必要だと思います。これに関しても、「まだ、これから」ということでした。今後、調布市がどう事業展開を進めていくのか、個人的にも関心があります。


研修の最後に、現場を担う社会福祉協議会の職員の方から「ここあ」の施設案内もしていただきながら、「(子どもや、家族との)関わりがうまくいくと、何かが動き出す」と伺った一言が印象的でした。「関わる技術」を意識した相談窓口体制づくりのために、職員さん自身が日々研鑽を積み重ねているのだろうと思った次第です。頼もしいですね。

 調布市の先進事例にも学び、子どもが抱えている「困難」にそっと手を差し伸べられるような場づくりを進めていきたいものです。


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